相手の弱みや気持ちをうまく利用して騙してしまうのです。いくら詐欺の可能性があると心得ていても、実際に詐欺に遭うと途中で心を動かされ、詐欺ではないと信じきってしまいます。
巧妙化する振り込め詐欺
最近の振り込め詐欺は、警察を装う場合もあり、中々対策が難しいです。警察を装う場合は、犯人役と警察役が登場します。
警察を装う詐欺
警察を装った犯人の仲間が、泳がせ捜査をするなどと言って、最終的に、被害者から金を受け取るか、犯人に渡させるかして(もちろん「捜査が終わればお金は返す」などの嘘を言って)、そのまま持ち逃げするのです。
そして、「あなたの口座が振り込め詐欺に使われている、このままだと預金が下ろせなくなる」、など言葉巧みに通帳とキャッシュカードを受け取りに来ます。 更に、手続きをスムーズに行うためになどと言って、キャッシュカードの暗証番号を聞き出します。
尚、本物の警察は振り込め詐欺の捜査のためにキャッシュカードの暗証番号を聞くことはありません。
また、本物の、警察官は実際に家に訪問して電話を待ったりしますが、詐欺の場合、受け子以外は姿を現しません。
法務省、裁判所を装う詐欺
「法務省管轄支局民事訴訟管理センター」、「法務省管轄支局国民訴訟通達センター」な「〇〇地方裁判所」などの名称で、「消費料金に関する訴訟最終通告のお知らせ」などと題したはがきや封書を送りつけ、最終的に金銭をだまし取るという被害が発生しています。この類の詐欺は、架空請求とも言われます。
電話を利用したオレオレ詐欺とは違って、直接手紙を送ってくるのが特徴的です。スマホが普及した今、わざわざ手紙で送ることによって重大性を感じさせ、かえって騙されやすくなります。
メールを使った架空請求は、インターネットの普及に伴い増加し、メールやSMSで無作為に送ってきます。たいてい、「未納料金」「訴訟最終通告」「法的手続きに移行します」などの言葉が使われているのが特徴的です。また、最近ではAmazonやAppleを装ったメールが送られてくることもあるようです。
ただ、インターネット決済は基本先払いですから、ネット通販を利用したことがある人であれば、そのようなメールは架空請求であることがすぐにわかるでしょう。
そこで、敢えて手紙を送ることによって動揺させ、お金を振り込ませてしまうのです。パソコンやスマホのメールであれば、匿名性があるのでそれほど動揺することはありません。そのため、「無視したって何かされることは無いだろう」と考えます。
しかし、家に手紙が届いたとなれば恐怖でしょう。「もしかしたら、家に押しかけてくるのではないか」とか、「何か嫌がらせをされるのではないか」などと勘繰り、払ってしまう人も多いのです。
また、知らぬ間に契約してしまったかもしれないと思ったり、いかがわしいサイトを見た覚えのある人の場合(人に相談しにくいため)も、払ってしまうことがよくあります。
架空請求の場合、送られてきた手紙に住所や電話番号が書かれていないか、書かれていたとしても架空のものです。そのため、インターネットで調べればすぐにわかります。
還付金詐欺
振り込め詐欺の被害者に対して、金融機関の振り込め詐欺被害者サポートセンター等を名乗る電話をかけ、振り込め詐欺救済法に基づき被害金を返還するなどの名目でATMに誘導し振り込ませる振り込め詐欺(還付金等詐欺)です。
お金を金融庁や預金保険機構、その他の公的機関と関係のある組織のように装ったケースもありますが、これらは、金融庁や預金保険機構などとは一切関係ありません。 こうした勧誘などを受けた場合には、詐欺の可能性があるため、金融庁、預金保険機構や最寄りの警察署に相談するのが望ましいです。
振り込め詐欺に遭った被害者のお金を取り戻したいという気持ちに漬け込んだ、火事場泥棒のような非常に卑怯な詐欺といえます。
「還付金」なのに何故払ってしまうのか
また、公的機関を名乗る者から「税金の還付を受けられる」などと言われ、逆にお金を払ってしまう事例もあります。
還付金というものはこちら側がお金を還付してもらうことですが、何故逆に払ってしまうのでしょうか。それは、お金を受け取れると告げられることで思わず警戒を解き、同時に思わぬ臨時収入が得られる喜びに浸り、不審を抱くことなく相手の説明を素直に聞いて、言われるがままにATMを操作して被害に遭ってしまうのです。本当はお金を払う操作をしているのに、巧妙な言葉と高揚しているせいでほとんど疑いを持たずに騙されてしまうのです。
騙されないためには、本当にその相手が公的機関の者であるかを確認し(直接会うのが一番良い)、ほとんど手続きもせずにいきなり還付を進めるような場合、まずは疑うようにしましょう。
最近の詐欺の手口は非常に巧妙化しております。それまで行われていた詐欺で騙されにくくなったら新しい手口の詐欺を考案し、摘発や注意喚起が増えればまた別の手口に変えるといういたちごっこです。
騙されないためには、本当にその相手が公的機関の者であるかを確認し(直接会うのが一番良い)、ほとんど手続きもせずにいきなり還付を進めるような場合、まずは疑うようにしましょう。
まとめ
最近の詐欺の手口は非常に巧妙化しております。それまで行われていた詐欺で騙されにくくなったら新しい手口の詐欺を考案し、摘発や注意喚起が増えればまた別の手口に変えるといういたちごっこです。
最近の詐欺の特徴としては、警察や裁判所、役所などの公的機関を名乗ることです。公的機関を名乗られれば、何を信用したら良いかわからなくなるかもしれません。しかし、電話番号を調べればすぐにわかりますし、名乗っている機関に直接電話をすれば確実に白黒はっきりします。
詐欺全体に言えることですが、一人で悩まず誰かに相談したり、インターネットで調べてみたりするのが大切です。最近は、インターネットで調べれば大抵のことがわかるので、早とちりせず、まずは冷静になってインターネットで調べてみましょう。